花と緋色
仄かに煙草の臭いがする。
クラウジアは眉を寄せた。
「おや、客か。久しいな。」
ふぅっと煙草の煙を吐きながら男が現れた。
「客の前では煙草は吸わないの。」
女性が叱るように言う。
「はいはい。」
男は煙草を握り潰した。
「我が名はルシファー。」
「我が名はルシエル。お見知りおきを。」
恭しい口調で男と女性が名乗った。
「とはいえ、キミとはもう知り合いだね?」
シエリアを見てルシエルが言う。
「ほぉ?ルシエル。君の知り合いか。初耳だ。」
「そうさ。今初めて教えたのだもの。」
ルシエルはケラケラと笑う。
「……サイレーンのお友達。」
「そう!覚えててくれたんだ。」
嬉しそうな口調でルシエルは言った。
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