花と緋色
シエリアは爪で攻撃する。
首を掴み、地面に押しつけた。
「一番大事なものを守るためなら、犠牲は厭わない。」
「ただのエゴではないか。」
「そうだよ。」
シエリアは自嘲して答えた。
再び、発光する。
(力を吸収しているのか。)
クラウジアは驚く。
「……!!」
ルシファーは地面に膝をついた。
「……どうやら、二人で力を共有しているようだな。」
「くっ……」
ヴォルフラムを睨み、ルシファーは舌打ちをした。
「終わりだ。」
そう言った時には既に無残に引き裂いた後だった。
「サイレーン、もう……」
“従わなくていい”とフォルクハルトが言いかけたが、サイレーンは攻撃を止めない。
「終わったのですよ。」
フォルクハルトは落ち着いて攻撃を受け流し、抱きしめた。
「もう、いいのです。」
「――――――っ、」
サイレーンは溢れる涙を止められずに咽び泣いた。
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