赤い流れ星
(うがーー…
そ、そんな優しい目で私を見るな!
は、は、恥ずかしい!
あぁぁぁ…また、顔が赤くなってしまう…!
落ち付け、落ちつくんだ、ひかり!)



「シュウ!今日はどこかで食べて帰ろうよ!
実はお小遣いもらったんだ。
もうおなかぺこぺこで、とても家まで持ちそうにないし……さ、行こう!」

私はそう言うと、そのままシュウを置いてさっさと食堂街の方へ歩き出した。



「お、おい……」

シュウが着いて来るのを気配で感じながら、私は回転寿司のお店に入った。
ここなら安いから、シュウも気がねなく食べてくれるだろう。



「さ~て…何を食べるかな……」

回転寿司のお店で座ったのはカウンターだから、正面からシュウに顔を見られずに済む。



「ひかり……本当に大丈夫なのか?」

「大丈夫だって。
ここは安いし、それにね……」

私は二人からお小遣いをもらった経緯をシュウに伝えた。



「ひかりはワルだなぁ……」

「そんなことないよ。
二人が勝手にくれたんだもん。
……そんなことより、シュウ…一体どうしたの?」

「どうしたって何が?」

「何がって……なんでここに来てたの?」

「……迎えに来たら悪いのか!?」

「え……?わ、私を迎えに…?」



そ…そうなの?
こんな所までわざわざ私を迎えに……
な、なんか、また顔が熱くなって来たんだけど…



「……あ…あの…じゃあ、さっきのあれは…?」

「さっきの?」

「い、いや、なんでもない。
あ!シュウ、トロだよ!
私もトロ食べようっと!」

私ったらなにを血迷っていたんだろう……
さっきのことを蒸し返そうとするなんて、どうかしてる。
私は慌てて言葉を打ち消し、トロを二皿取ってシュウと私の前にその皿を置いた。
ここは全品百円だから、なんでも気がねなく取れる。
だけど…その反面、なんだか切ない気持ちにもなって来る。
シュウは、本来、絶対好きではないと思われる、なんだかよくわからない柄の安物トレーナーと、最近買った激安ジーンズをはいている。
確かにこういう恰好をしてる人は多いけど、本来のシュウはもっとこうぱりっとキメてて、どこか浮いた存在だったのに……
髪の毛も伸びてきて最近はゴムでひとつに束ねてる。
しかも、滅多にしない外食が一皿百円の回転寿司…って……



……可哀想過ぎる…!
シュウの大好きな肉を、もっと高級なお店で食べさせてあげたい!
もっと良い服を着せてあげたい!
……だけど、私にはお金がない……



そんなことを考えると、私はどうしようもない程気持ちが滅入った。
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