赤い流れ星




家に戻っても、シュウは不思議と私に何も聞かなかった。
私が話すのを待ってるのかもしれないと思い、話しかけてはやっぱりどうも声が出せず……結局、面接のことは言い出せなかった。
結果は数日中ってことだったから…多分、駄目だとは思ってるけど、完全にだめだって決まってから言おうかとか言い訳めいたことをいろいろ考えながら、その晩は眠りに就いた。







「えっ!ほ、本当ですか!?」

次の日の朝、思い掛けない電話がかかって来て、私の心臓は飛び出しそうに跳ねあがった。
それは、アニメさんからの電話で、なんと採用だという…
嘘ーーーーー!!
しかも、今は早急に人手がいるみたいで、出来れば今日から来て欲しいということだった。
そ、そんな、急なこと…と、思いつつも、やっぱりここは行っといた方が良さそうな気がして、私は行きますと返事をした。
だけど、シュウには面接に行ったことさえ言ってないのに、一体、どう言えば……



「シュウ……私、ちょっと用事が出来たから、ごはん食べたら出かけてくるね!」

「でかけてって…こんなに早くか?」

シュウが驚くのも無理はない。
今までそんなことは一度もなかったんだから。



「……うん…まぁね…」

「どこに行くんだ?」

「……えっと……あの…詳しい話は帰ってからちゃんとするから。
だから……」

やっぱり話した方が良いのか…でも、今は時間もないし、こういうことはある程度時間をかけて話した方が良いと思うんだけど…でも…
どうしようかと迷っていると、シュウがやっと重い口を開いた。



「……わかった。
帰る時は連絡するんだぞ。」

「う、うん!」

私は、焦ってごはんをかきこみ、そのまま慌しく外へ飛び出した。
< 74 / 171 >

この作品をシェア

pagetop