アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

藤井くんが冷たく言い放って、出て行って呆然とした私は
リビングの床に崩れるように座り込んだ

「っつめたっ…」

フローリングの冷たさが、下半身に沁みる


今まで、見たことがない
氷のような冷ややかな表情だった藤井くん…すごく、怖かった…


なんで、
なんでこんなコトになっちゃったの…?
イチバンの原因は…私…なんだ…
胸の奥が、締め付けられるように痛い…


「航…」


会うことが出来ないヒトの名前を呼ぶ
どうしよう…
今日は定時に終わるから、必ず電話するって約束してたのに…
絶対に、怒ってる…航の怒った顔が浮かぶ…


「航…わた…る、どうしたら…いいの…?」


どうにもならない状況なのに、ない頭で必死に考えていると…
うしろから、パタパタとスリッパで歩く音がした

私の横に誰かが来て、しゃがんで、私の手をそっと、包む
あったかい…


「まぁまぁ、こんなところに座って、
春といえど、まだ寒いですから、体が冷えてしまいますよ…」


「え…、あの…」


私を立ち上がらせ、ソファーへと導いた


「お嬢さん、お腹空いたんじゃありませんか?」


座った私の目線にあわせ、床に膝をついて、優しく問いかけられた


「あ、あの…タキ…さん…ですよね?」


「あぁ、ごめんなさいね、申し遅れました

藤井家の家政婦をしております。川村タキと申します

ぼっちゃまからしばらく、お嬢さんのお世話をするようにと、仰せ使いました
どうぞ、よろしくお願いしますね」


私の手を包んでくれたまま、優しい笑みを向けてくれてる


「あ、はい、私は、古宮彩月です…お世話、かけてすみません…」


タキさんは、そっと、私の手を離しキッチンへと向かった



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