アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

【航 side】

京都―――――。

主張を急いで片付けて、荷物を纏めホテルを出る直前
オレはある人物に電話をした。


電話の着信音になかなか気づかない人物だとわかってるので
しつこく呼び出し音を鳴らす


ちょうど今、ニューヨークは午後をまわった頃だから、
多分、アイツは、出るだろうと、踏んだ


コール16回目…


ガチャ、


やっと出た


「やっと出たな…」


『んー…あ?』


コイツ、寝てたのか?


「尚志、オレだよ!起きてるか?!」


『ん? …あー…あ?誰かと思えば…航かよ?』


「そうだ、尚志、大丈夫か? 話せるか?」


『あー、うん
わりぃ、医局で仮眠してた なんだ?どうした? また、こっちに戻ってくるのか?』


「ちげーよっ 尚志、一度しかいわねえから、よく、聞けよ!」


これから言うこと聞けば、ちょうどいい眠気覚ましになるだろう


「尚志、オレ、彩月に、プロポーズするからな! 
指輪も買ったし、彩月がイヤっつっても、オレ、プロポーズして、彩月と結婚するぞ!」


『……って! マジかっ! マジかよっ! やったぞ!航!』


で、でけぇ声!
なんか、まわりに人がいるのか、尚志が説明してるしっ
そんなん、あとで言やーいーのによっ
説明を聞いた外野が口笛や叫び声が飛ぶ…


「おい! 尚志っ!」 


『……あ、あぁ、オレが喜んだら、みんながなにか気になってなー』


「あぁ、お前と外野の声、まる聞こえだ ま、別にいーけどな」


『で、航、いつだ? 彩月の気が変わらないうちに、籍いれちまえよ!
あいつ、優柔不断だからな、
子供もとっととつくっちまえよっ』


ったく! そんなんでよくアニキやってるよ、全く


「籍は、追々だ 
明日、彩月が会社関係で、模擬結婚式で花嫁役やるんだ、
せっかくだから、オレ、新郎役をやらせてもらおうと考えてる
ってか、他のヤツにやらせたくないから、オレがやる!」


『ははっ! おもしれぇっ 模擬結婚式か。 ホントの結婚式にしちまえよっ』


ったくっ…他人事だと思って勝手いいやがって…
でも、ま、彩月を一番に心配してる尚志が喜んでくれて良かった


「ふっ…
写真、Eメールで送るから、楽しみにしとけよ
ホントの結婚式の時は、必ず帰ってこいよ」


『あぁ…楽しみにしてる…』


尚志の安心した顔が浮かぶ


『航… ありがとな…ホントにありがとう』


少し、声が震えていた尚志だった


尚志…オレの方こそ、お前ら兄妹と出会えたことに感謝だ…






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