アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
「どうしたの? 昨日のお客様、何か言ってきたとか?」
わざわざ、外に出させてまで、話したいことってなんだろう…
検討がつかなかったから、
私の中にある、これかな?という事を投げかけてみた。
「いえ…ちがいます。
あの…彩月さん、一度、俺とデートしてもらえませんか?」
え?!えぇぇぇぇぇーーーーっ!!
予想を反した、言葉に驚いた、かなり驚いた!!
な、なんでっ?! 何で、私とっ?!
「ちょ、ちょっと、私…藤井くんに…何か…した?」
新種の嫌がらせかと思って、聞いてみた。
「何もしてませんよ、ただ、俺は、このお店を担当することになった日からずっと、彩月さん、あなたを見てましたよ」
見てた?見てたって…
そんなの、全然、気付かなかったってばっ…
焦りまくりの私と違って、冷静な様子の藤井くん…
「彩月さん…」
近寄って私の腕を掴み、見つめる瞳は、真剣で…
それがまた、年下なのに、色っぽい…
って、何を…私…
「藤井くん…手…離して…」
吸い込まれそうな瞳に、訴える
「デートするって、言うまで離しませんよ」
え、そ、そんな…どうしよう…
でも、この様子じゃ、離してくれそうにない…
「わかった…明後日なら、私、お休みだから、大丈夫・・・だと、思う・・・」
断りきれない私は、仕方なく休みの日を告げた。
「わかりました。じゃぁ、俺早めに仕事切り上げますから、終わり次第連絡します。
それと、彩月さん、携帯貸して下さい。俺の情報送信しますから。」
手を離してくれた彼は、言われるままポケットから取り出した私の携帯を手に取ると、
サクサクと赤外線送信をした。
じゃ、と
笑顔を私に向けてから、踵を返し、去っていった。