アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

省吾に電話もメールもした
だけど
一週間経っても返事がなかった


だから…


尚兄に頼んで、病院内のカフェに呼び出してもらった


省吾は、尚兄から呼び出されたと思い来るだろう

省吾と会うには、こんな方法しかなかった

入り口がよく見える場所に座り、人が入ってくる度にそちらに視線を向ける
何組目だろう、約束の時間を15分ほど過ぎた時
一瞬、省吾本人とはわからなかった


だって
頬が少しこけて、何日か剃ってない口元のヒゲ
瞳にも覇気がなかったから…


カフェの中をぐるり見渡した省吾
視線が私と合った時


「省吾!」


カフェのお客さんは、数人だったから、少し大きめの声で省吾を呼んだ


すると、覇気がなかった瞳が、大きく開き驚いた様子

そして
ゆっくりと、私の居るテーブルへ近づいてきた


「彩月…」


私の向かい側に立ち、呼び出された尚兄の代わりに
私がいる意味を悟ったような表情をして椅子に座った






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