アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
「元気だったか?」
持っていたミネラルウォーターを一口飲んで私に言った
「あ、うん…省吾は…忙しそうだね…」
「あぁ…」
視線を私からテーブルに移し、ため息をついた
「省吾「彩月」」
少しの沈黙の後に言葉が重なった
「あ、わりぃ、なに?」
「あ、うん…」
しばらく逢わなかったせいか、なぜか、気を使ってしまう
「あの…この間…神谷さん…て女のヒトがお店に来たよ…」
ハッとした表情で、落としていた視線を私の方へ上げ、曇った表情になった
「婚…約するんだってね…」
「彩月…」
目尻が下がり、何かを言いだしそうな表情になる省吾
あぁ…やっぱり…本当なんだ
「省吾ってば、ちゃんと省吾の口から言って欲しかったよ…私のコト好きじゃなくなったんだよね?それならそれで言ってよね! 理由はなんにせよ、他の人から聞くのは、やっぱりイヤだったよ」
なんだろう…省吾に口を挟ませないように、次々と言葉が出てくる…
「やっぱり、私もね、ムリだと思ったんだ 省吾、まだ研修医だし、いつまで待てばいいのかわかんないし、
それに、医者にだってなれるのかわかんないでしょ…だから…だから…」
必死に、言葉を探す私だけど、次の言葉がみつからない…
「ちょっと! あなた!」
そんな私の前に、すごい形相の女のヒトが立った