アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
「わかりました。
藤井のバカヤローには、私が決着付けときます!!
私も、許せません!
女を弄ぶヤツは、半殺しです!!」
千夏が、擦った私の首筋を優しく撫でてくれる
「先輩、辛かったですね…
よく、頑張りました…今日は、ずっと付き合いますよ…」
「うん…ありがと、千夏」
ふと、お店の入り口に目をやると
今、店に入った3人連れの若いサラリーマンが目に入った。
その中に、航の姿を見つけてしまった…
「航…」
「え? 先輩、誰です?」
私の視線を追って、千夏もそちらに視線を向ける。
航が、私に気付き、一緒にいた仲間に何か話し、こちらに来る。
「なんだ、彩月も来てたのか?」
「う、うん…」
「先輩…?」
千夏が私の手の甲を叩き目配せする
「あ、航、この子、私の後輩の小笠原千夏、
千夏、こっちが…」
「栗本航です、ヨロシク」
「どうも…小笠原です」
「じゃな、彩月、あんま、飲みすぎんなヨ」
航たちは、私たちのテーブルの1つ向こうに仲間と座った。
1時間くらい、千夏と飲んで食べて、席を立った。
レジで、会計をしてると、航が近付いてきた。
「彩月、送ってくよ、千夏っちゃんも」
「え? いーわよ、大丈夫だから…」
「ダメだよ、女2人だって週末だからヘンな奴に絡まれるぞ」
「先輩、いーじゃないですか、送ってもらいまショ」
千夏が、ウインクする。
「う、うん、わかった。航こそ、あの人たちはいいの?」
テーブルにまだいる航の仲間に視線をやった。
「あぁ、大丈夫、あいつらももう帰るみたいだし」
航はテーブルに居る仲間に手を振り、
3人で居酒屋を出て、駅までの道のりを歩くが、携帯を開いていた千夏が
「ゴメンね、先輩、彼氏がすぐそこまで迎えにきてくれるの
私はココでね、じゃ、また明日」
そそくさと、手を振り、去って行った。
あ、え?
千夏ぅーーー
一人にしないでよぉーーー
そんな、言葉は届かない。