アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
航の後ろを歩いてると、ふと、航が立ち止まる。
クルリと振り返り、
「彩月、お前、連絡くらいしろよなっ! せっかく携帯教えてあんのによ!」
「う、うん…」
その時、また、携帯が鳴る。
カバンの中を覗きディスプレイには、藤井くんの名前…
まただ…
「携帯、出ないくていいのか?」
航が気にして言う。
「い、いいの、気にしないで…」
カバンの口をしっかりと閉じしっかりと抱える
「彩月」
「え?」
航が私の方へ近づき、私の右手を引く
「お前のアパート、連れていけ」
また、命令なの?!
「え…なんで?」
「送るんだから、文句あるかっ?!」
文句はないけど、なんだかその言い方、気に入らないなっ
「子供じゃないんだし、一人で帰れるよっ」
少しふて腐れて返事をする
「いーから、早く行けっ」
もうっ、何でいつも命令なのっ? バカ航っ
航の背中に聞こえないように言う
「あ?何か言ったか?」
え…聞こえたかな…
ま、いいわ
「別に、なんでもないっ」
ホントにもうっ、ホント俺サマなんだからっ