アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

ハァ…眠れなかった…


寝室の鏡に映る自分の顔を見れば…

1日で5歳くらい老け込んだ肌に
目の下は真っ黒なクマ…

「あー
どうしよう…
コンシーラーとファンデで隠れるかな?…」


そして、頭をスッキリさせようと
バスルームに行きパジャマと下着を脱ぎ、
シャワーを浴びようと一歩足を踏み入れると

バスルームの鏡にイヤでも映るキスマーク…


見ないように目を瞑って熱いシャワーを浴びた




会社へ行く準備が整い重い足取りで部屋を出る


アパートから駅へ向かおうと角を曲がると…
見覚えあるハッチバックタイプの車…


しかも、その車の持ち主は…
運転席のドアに凭れて
腕を組みこちらを見てる…


うっ!
ど、ど、どうしようっ!


避けようにも駅への道はこの道だけ…
顔がひきつる…心臓の鼓動が早くなる…


そんな私のことなど露知らず、彼が近付いてくる…
オ、オトシマエつ、つけなくちゃ…


立ち止まってる私の前に怒った顔の彼が立ち塞がる
射抜くような瞳で見られ、身体が硬直する…
怖くなって俯いてしまった


うっ
た、たかが年下の男に何ビビってんのよ、私!


「彩月さん…俺に何か言うことないの!?」


こ、声も怒ってる…
いかん!怯むな彩月!負けんな彩月!


深呼吸して顔を上げ藤井くんに向かって言う


「言うコトならいっぱいあるわ!
藤井くんとはお付き合いは出来ない!しないから!」


あとは、あとは…しっかりしろ、彩月っ!


「私、藤井くんが何で私に近づいたか、知ってるんだから!
私を契約の道具になんてしないでっ!
最低よっ!
もう、私に話かけないでっ!」


言った!よく言ったよ私!
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