アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

驚きを隠せない表情の藤井くんだったけど
私の手をグイっと掴み、お構い無しに引っ張って行く


「ちょ、ちょっと痛いじゃない!離してよっ!」


まだケガした足が痛んで上手く踏ん張れない
必死に抵抗するけれどやっぱり、男の人の力には敵わなくって…
あっという間に藤井くんの車の助手席に乗せられてしまった…


「ちょっと!私、仕事行くんだけど?!」


そんな私の言葉も聞かず運転席にスマートに座る藤井くん


どこか連れ込んだりされたらどうしよう…
不安がよぎりまた身体が固まる…


「フッ…心配ないですよ

朝っぱらからホテルになんて連れ込みませんから…
分かりやすいなぁ彩月さん…」


うっ
何で考えたことわかっちゃうの?


「シートベルトして下さい彩月さん…
会社まで送りますから」


エンジンをかけハンドルを握る藤井くん


あんなこと知らなければ爽やかでイケメン好青年のままの印象で…
きっと
好きになってたかもしれないのに…


って、私、何考えてんだろ…

あ、シートベルト…私がカチャリと締めたすぐ車がスタートした


しばらく沈黙が続いた
先に口を開いたのは藤井くん


「彩月さん…
今日、仕事終わったら会ってくれませんか?」


「……」


また、爽やか好青年ばりの優しい口調…
だ、騙されんな、彩月!


「む、無理っ!」


「電話の…彼氏…ですか?」


信号が赤になり車が停まると
私の方をじっと見る…


私は、視線だけをチラっと藤井くんに向けてすぐ正面に戻す


やだな…そ、そんなに見つめないでよ…
頬が熱くなっていくのが自分でもわかる


心臓もバクバク言ってるし…お、落ち着け!彩月!
シャンとしなきゃ!


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