アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】
食べ終えて、前川さんがお皿を下げに来てくれたと同時に
コーヒーを淹れて持ってきてくれた。
「す、すいません コーヒーまで…
お金払わなきゃですね…」
「はははっ、ホントに気にしなくていいから、彩月ちゃん
案外、気ぃ遣いやさん?」
「そ、そんなことはないですケド…」
お砂糖とミルクを結構たっぷり淹れる私の手元を見ながら、
また、小野田さんが、笑っていた
う…
お子様だと、思っただろうな…
「彩月ちゃん…」
コーヒーを口にして、カップを戻した時、
小野田さんの瞳が私の瞳を捉えて…
「この前の話、考えてくれた?」
この前って?
記憶を巻き戻して、頭の中で探してみる
”俺も、君の隣に立つ候補として、考えてみない?”
頭の中の記憶が甦り、小野田さんの言葉が浮かんだ。
あ、そうだった…
私、小野田さんに告白? されてたんだった
藤井くんと航のことで、いっぱいいっぱいだったから
正直、小野田さんのことは、頭の隅に押しやっていた
薄情者だ、私…
「あの…」
置いたカップに視線を落としてから、
ゆっくりと視線を小野田さんに向けた。
「はははっ、解りやすいなぁ 彩月ちゃん」
え…?
小野田さんまで、そんなコト言うの?
そんなに私って、
顔に出ちゃったりする…の?