アラサーラプソディー♪~運命のヒトは誰?~【加筆修正版】

千夏がさっきから口元を押さえて黙ったまま…


私も、千夏の顔をじっと見て、
どうしたらいいかわからず無言でいた


「千夏…?何て聞こえたの…?」


千夏は私の顔をじっと見て…


「…慰謝料…養育費………」


千夏がそう呟いた言葉でだいたいのことは推測できる…
身体の血の気が引いてくよう…
その途端…


『航、また来月、ちゃんと会ってよね!!必ずよっ!!』


そう言い放った彼女の声は私たちのテーブルにも聞こえた


そして、彼女は娘の手を引き店を出て行った様子が
私の目の端に映った


当の本人、航はタバコに火をつけ余裕で吹かしてる

チラチラ様子を伺う千夏が報告してくれる


そして、席を立ち、レジに向かい店を出て行った…


ハァ…

ため息とともに手が震えていた


自分のテーブルの上に目をやれば
デザートと紅茶が運ばれていたのにも気がつかなかった



「先輩、えらいコト聞いちゃいましたね…

航さんに隠し子疑惑…

よく聞き取れなかったですけど、養育費だの、慰謝料だの、聞こえてましたし…

ハァ…これはもう…
って、先輩!?

な、何泣いてンですっ?ちょ、先輩?!」


千夏が慌てて私の顔を覗き込む
私だってわからない…


止めどなく頬を伝う涙…
私…
ショックだったの…?

"信じろ"って言われたのに裏切られたから…?
航のこと好きだから?涙が流れるの…?

わからない…

私…
航を信じていく自信ない…




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