俺様王子とキケンな契約!?


「え?どうしたのよ、芽衣!?」


慌てて駆けつける理沙。



「────えた。」


「え?なんて?」



「消えた……王子様消えたああああ」


廊下中に響く声で皆があたしに注目した。

男にぶつかった衝動で消去ボタンを押してしまったのだ。



「……あ?なんだよ、」


目の前には長身で端整な顔立ちの男が不機嫌そうに顔を歪めていた。




「あんたがね、ぶつかってきたから王子様消えたじゃない!!あーもう!!最低!!」


すると、辺りはシーンと静まり返った。



「芽衣!!そいつ……!!」


理沙は慌てた表情で……


「へっ?なに?」



前を向くとさっきの男があたしにジリジリと迫ってきた。



「おい!聖。やめとけ!」


そのとき、その男の後ろからもう一人の男の声がして────



「……ッチ」


目の前の男は舌打ちをして行ってしまった。



なんなのよ、アイツ!!

感じ悪!!





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