もう一度抱いて
ライブまであと1ヶ月と聞いて、私は急に焦り始めた。


それからの毎日。


私は午後の休憩時間になると、必死で歌詞を考えていた。


それプラス歌の練習もあるから、気持ちは焦るばかりだった。


そんなある日の夜のこと。


みんなで食事をしていた時だった。


「永瀬」


キョウセイに呼ばれて、ごはんを食べる箸が止まった。


「風呂から出たら、スタジオに来て。

歌詞書くの、手伝うから」


キョウセイの言葉に、トクン…と心臓の音が鳴る。


亜美と相原君の視線が私に集中している。


うっ。


そんなにニヤニヤしなくても…。


この二人には、私の気持ちがバレているから恥ずかしい。


私は頬に熱が帯びるのを感じながら、うんと頷いた。
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