もう一度抱いて
そんな彼女に、アナタ覚えてないんでしょう?と聞かれたら、実は覚えてますとは言えなくて…。


彼女は酔っていたから俺に応じてくれただけであって、普段こんなことをする子じゃないんだろうなと思った。


俺だって普段は絶対にこんなことはしない!


断じて!!


そこだけはわかって欲しくて、しっかり説明はさせてもらった。


信じてもらえたかどうかはわからないけれど…。


酔った女の子を捕まえて、ホテルに誘った男の俺の方が絶対悪いはずなのに、彼女は自業自得だと言った。


すごく…いい子だと思った。


こんなにいい子なら、こんな形じゃなくて、大学で普通に会って友達になりたかったと思った。


彼女は昨夜のことを覚えていないらしく、俺に忘れて欲しい、なかったことにして欲しいと言った。


なんか寂しかったけど。


彼女がそれを望むのなら、俺は覚えてないフリをするしかないなって。


そう、思ったんだ…。
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