もう一度抱いて
思いの先にあるもの
忘れて…と言われたけれど、あの愛らしい笑顔と、柔らかい肌と、透明感のある声にすっかり魅了されていた俺は、ついついキャンパス内であの子のことを探してしまう自分がいることに気づいていた。


仮に会えたとしても、無視されるかもしれないし、話してもらえないかもしれないのに。


でも、また会えたらな…と心のどこかで思っていた。


そんな時だった。


京香から電話があり、こう言われた。


“会わせたい人がいる”と。


付き合う前から何度も聞いていたが、俺と同じ大学に京香の高校時代の親友がいるらしい。


別に会わなくていいと答えたが、京香は言い出すと結構しつこい。


しぶしぶ金曜の夜、指定されたファミレスに向かった。
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