もう一度抱いて
金曜の夜のファミレスは人も多く混雑していて、俺は先に到着している京香を探した。


すると彼女が手を振る姿が見えたので、その席へと向かった。


あ、もう友達も来ているのか。


俺は軽く深呼吸をした後、こんばんはと挨拶をした。


すると、その友達が俺の方を振り返った。


その顔に…。


息が止まりそうになった。


そこには、つい先週一緒に夜を明かしたあの子が座っていたからだ。


京香に促され席に着くと、俺の目の前にあの子がいて…。


ここで俺は、初めて彼女の名前を知った。


永瀬 里桜。


可愛い名前だなと思った。
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