もう一度抱いて
「来ないようにするために教えてなかったのに。
まさかホームページで調べて来るなんて…」


「ちょ、ちょっと待って。
どういう意味なの…?」


京香はキョウセイの彼女なのに、どうしてそんなこと…。


キョウセイの目が少し鋭くなり、私はゴクンと息を飲んだ。


「俺が気づいていないとでも…?」


「な…に?」


何言ってるの?


何に気づいているの…?


「永瀬と京香…。

仲が悪いんだろう?

アイツがイヤだから。

だから、あんなに飲んでたんだろう?」


キョウセイの言った言葉が意外過ぎて、私の思考回路は追い付かない。


「な、に言ってるの?
仲悪くないよ。
高校の時から、ずっと友達だよ」


私がそう言うと、キョウセイはふぅと大きなため息をついた。


「本当にそうか?」


「どういう…意味…?」


「京香は永瀬のこと、親友だと言っていた。

でも、ファミレスで紹介された時。

二人は親友なんかじゃないって、俺はすぐに気づいたよ」


ドクンと心臓が、鈍い音を立てた。

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