予言と過去



気が付くと、荒れ果てた荒野に独り、立ち尽くしていた。



辺りを見渡してみても、誰も居ない。何も見えない。



それでも、全てが どうでも良かった。



……疲れたな……。



長く続いた拷問生活と、極度の栄養失調。急な魔法の発動。



躰に大きな負担が掛かっているのだろう。



俺は、枯れた木の根元に座り込み、幹に背を預けて目を閉じた。



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