禁域―秘密の愛―【完】



「瞳………!あんた、めっちゃ可愛い!!チューって言っただけでその反応っ!
本当に、桐谷君と付き合い始めてからも超純粋!もーーー、嫁にだしたくないわ!!
よそにだしたくないわ!!桐谷めーーーッ、恨む!!」

「あ、愛ちゃん………?」

愛ちゃんの意味不明な雄叫びに私は戸惑った。

愛ちゃんは、普段はすごくしっかりしてるのだけど、時々こんな風に暴走するから、ちょっと不思議だ。

「ーーーでも、まあ」

落ち着いた愛ちゃんが、お冷を一杯飲むと、優しく微笑んだ。

「桐谷君と付き合ってからの瞳、本当に前よりすごく良い雰囲気でてる。
桐谷君も瞳のこと、とても大切にしてくれてるしね。だから嬉しいよ、あたしは。
まぁ、ちょっとセンチメンタルな気分だけどさあ。瞳を独り占めするヤツが増えて」

「愛ちゃん………、ありがとう!」

桐谷君の事に関しては、愛ちゃんに何回も勇気をもらい、背中を押された。

本当に、愛ちゃんには感謝してもしきれない。

「いいえ。可愛い瞳の恋を応援するのは当たり前でしょ!あーーーあ。でも、いいよねえ。あたしも彼氏ほしーーーっ」




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