禁域―秘密の愛―【完】


「へっ………」

お母さんにそう言われて私は戸惑った。

ーーーどうしよう。

巧のこと………、言うべきかな?

でも、何だか恥ずかしい。

ああ、でも悪いことをしているわけじゃないんだし………!

「ーーー彼氏?」

「えッ!?」

図星を突かれ、私はポットに入れていたお茶をこぼした。

「わっ!」

「あらら。何してるのよ、もう」

お母さんはそう言って、ふきんで一緒に床を拭く。私は、そんなお母さんを驚愕の表情で見つめた。

「な、な、なんで分かったの?」

「ん?だって、おかず詰め込んでる時の、瞳の顔すごく楽しそうだったもの。
私は、あなた母親よ?あなたのウキウキ度なんて見て分かるわよ。
それでなくても、瞳は分かりやすいのに」

「あ、はは………」

なんか前にもこういうことを、愛ちゃんに言われた気がする。

私、隠し事できないのかな………。

「………どんな子?」

「え?」

「彼氏」


どんな………どんなって、それはーーー


「すごくかっこ良くて、頭も良くて運動神経抜群で、だけど感情表現は不器用で………でも、人一倍優しい人………」

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