禁域―秘密の愛―【完】
「今更、何言ってるんだよ?
俺は今日それを食べるって決めてるんだ」
巧はそう言って笑う。
「だ、だって、緊張しちゃって………」
「大丈夫だ。………ほら、開けるぞ?」
「あっ………!」
ああ、開けちゃったよ………。
私の方は心の準備ができてないのに………!
案の定、巧はお弁当を見つめて静止してるし………、やっぱりこんな普通のお弁当じゃダメだったかな?
「巧………」
「………い」
「えっ?」
「………凄いな、瞳!」
そう言うと巧はまるで新しいおもちゃを見つけた子どものように、目を輝かせながら私を見た。
「へっ?」
「凄く手がこんでる!全部一人で作ったんだよな?一体何時間かかったんだ?」
「そんなにかかってないよ?ただ量が多かったから………、2時間くらいかな?」
「時間かかってるだろ………。
ヤバい、めっちゃ嬉しい。ありがとう」
巧はそう言うと、ニッコリ笑って私を見た。
まさか、こんなに喜んでくれるなんて………。
巧は、いつも私の不安を消し去ってくれる。