禁域―秘密の愛―【完】
「………巧、ダメだよ。私にそんなに優しくしたら……」
「………何でそんなことを言うんだ?」
「また、ーーーーまた、………巧のこと好きになっちゃう…………。いざとなったら、私は巧を諦めて忘れないといけないのに…………」
思わずでてしまった本音。
その瞬間、ああ、しまった………と思った。
私はまた巧を困らせてしまう………。
「瞳………」
「っ、ごめん!今のは……無しにして………」
「…………よ」
「えっ?」
布団に阻まれて巧の声がよく聞こえない。
その時ーーーー、布団が巧によって捲られた。
「きゃ………っ!」
「ずっと、俺の事………好きでいろよ。俺の事を忘れなんてさせない…………」
巧はそう私に言うと………キスをした。
「この先………何があっても、瞳は俺を思い出す。それしか許さない………」
巧は私を起き上がらせ……耳元でそう囁くと私を抱きしめた。
なんて強引な言葉なんだろう………。
でも、巧も不安なんだ。この先、私達が一緒にいられるかどうか分からなくて。
だから、こんな言葉を私に残すんだ。
例え、私達が別々の道を歩むことになっても巧の面影を思い出すように………。