禁域―秘密の愛―【完】


「明日が………最後なんだね」

愛ちゃんにも、おばあちゃんにも、あらい巧と私の身に起きたことを説明した。

桐谷家の事業が危ない事、そして、巧の婚約者のこと…………。

二人とも、そんな理不尽な事が許されるはずがないって………怒ってた。

おばあちゃんに至っては

『………せっかく巧が、自分らしくいられる場所を見つけたのに………それを取り上げるなんてどうかしている。桐谷 光は、やっぱり最低な男だよ。だから、事業も失敗するのさ…………。ああ、本当に今から桐谷家に乗り込むよ、わたしは』

そう言って、不自由な身体を無理に動かそうとしていたぐらいだ。

もちろん巧と私はすぐに止めた。
おばあちゃんに心配かけたうえに、余計な体力を使わせて体調を悪化させたくなかったから。


『おばあちゃん………。私、大丈夫だから………』


私が笑ってそう言うとおばあちゃんは、私の手を握って

『ごめんね………辛い思いさせて、本当にごめんね………』

巧と私の前で………泣いてくれたんだ。



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