禁域―秘密の愛―【完】
ーーーータイムリミットが近付いてきている。
巧の表情を見た時………そう感じたんだ。
「巧………」
巧はきっと、今自分ができることの精一杯のことを………私にやってくれている。
私……巧にこんな顔をさせるまでそんなことも気付けなかった。
「だから、お前は俺に奢られておけばいいんだ。瞳」
「っ、巧………」
それ以上何も言えず、黙り込んだ私を見て巧は
「………それより、瞳。荷物リビングに置いて来いよ。もう少ししたら、そこら辺を散歩してみよう。明日は太宰府や博多なんかに行こう。楽しみだな」
そう言って、私を見て微笑んだ。
巧………。そうだ、今は楽しまないといけなかったね。
「………うん!楽しみ!私、福岡って来たことなかったからワクワクするよ」
「ああ、俺もだよ。………じゃあ外に出るか?」
「うんっ」