禁域―秘密の愛―【完】


「………今頃は、向こうにある桜庭家の別邸で家庭教師を付けて必死に勉強してるはずだ。でも、あの子は昔から何をするにも、人より何倍も吸収するのが早いから心配いらないだろう」

「そうですね…………」

しばらく、沈黙が流れた。

本当に………本当に、私の手の届かない所へ巧は行ってしまったんだ………。

そう思うと、やっぱり悲しくなって、何も言えなかった。

「………瞳ちゃん、これを」

そんな私におばあちゃんが差し出したのは、白い封筒だった。

「巧が、瞳ちゃんにって。さすが、巧だね。あの子は瞳ちゃんが、自分の事情をここに聞きに来るって予測したんだ。瞳が来たら渡してくれって、そう言って私に預けたよ」

「………っ」

「…………開けてみたらどうだい?」

おばあちゃんにそう言われ、私は封を切った。

そこには………

「あっ………」

巧が、二学期になってから渡すと言っていた太宰府天満宮で撮った写真と一枚の手紙だった。



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