禁域―秘密の愛―【完】
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「ありがとうございました〜」
我に帰った時、コンビニ店員の声が私に届いた。
手にしていたのは、いつの間にか選んでいたらしいチョコチップクッキーと、烏龍茶。
「私ったら…………」
回想しながら、買い物してたんだ。ある意味、すごいことをしたな。そう思いながら、また帰路を歩いた。
8年間………何も、無かったわけじゃない。
学部が一緒だった同い年の男の子に告白されたこともあった。そして、何人か会社の男性にデートに誘われたこともあった。
だけど………いつも私の核心にあるのは、
ーーーーー瞳
そう言って、優しさ溢れる綺麗な顔で私を微笑んで見つめて………あんなにも強い想いで私を愛してくれた、巧だけなんだ…………。
「巧………」
ーーーー私、幸せだよ?
それなりに好きな仕事もしてるし、相変わらず愛ちゃん達とも仲がいいし。
けれど………何か違う。全然違うんだ。
どうしてかな?
あなたの望んだ通りの人生を歩んでるはずなのにね…………。