禁域―秘密の愛―【完】


「はい、入るよ〜」

男性はしれっとそう言うと、中に入った。さりげなく、ドアマンをし私をエスコートしてくれるけど………。


何だか………チャラい。ひたすら、チャラい…………。



でも、ここでこの変な男性ともお別れの時だ。さっさと挨拶してしまおう。

「じ、じゃあ私ここでーーーー」

「お二人様ですか?」

しかし私が男性に挨拶しようとすると、ホール店員が話しかけてきた。

「ああ………本当は二人って言いたいんだけど。俺は、斉藤っていう名で確か八人で予約してあるんだ」

………私は、その言葉を聞いた途端、絶句してしまった。

斉藤………確か、合コンでお店を予約してある苗字だったはず。


じゃあこの人も………合コンの男性陣の一人なの………!?



「そうですか、ではこちらへどうぞ」

「あ、あの……」

他の店員に私の対応を任せようとした、その店員へ私は声をかけた。

「はい?」

「わ、私も………斉藤の予約で入ってるんですが…………」


………こんな、偶然なんていらない。



私は心の中で本当にそう思った。






< 243 / 714 >

この作品をシェア

pagetop