禁域―秘密の愛―【完】
「で、ちょっと話が脱線したけど。あたしは良いと思う。園屋物産の跡取りに会うの」
「………そうかな?」
「そうよ。第一、瞳が男の話を自分から持ち出すのって滅多に無いじゃない。相当気になってるんでしょ?どんな形であれ。意地張らずに会ってみなよ」
「意地…………なのかなぁ」
「そうに決まってるじゃない。瞳って、変な所で頑固だし。ね?思い切って連絡したら?向こうも待ってると思うけどね。瞳の上司に………しかも部長に頼むなんてかなりじゃないの?」
「………そう、かも」
「はいっ、決まり!じゃあちょっと、その園屋さんの連絡先ちょうだい!」
愛ちゃんはそう言うと、側にあった園屋さんの連絡先が書かれたメモと私のスマホを凄い早さで奪った。
「………って、何するの!?愛ちゃん!」
そんな私の叫びなど無視し愛ちゃんは、園屋さんの番号を押していた。
「何って番号押してあげたのよ?思い立ったら即行動!瞳に任せてるとこういうことはいつまでもズルズルと延ばしそうだからね!はいっ」
愛ちゃんはそう言うと私にスマホを差し出した。
ーーーーはいっ…………て。
まだ心の準備できてないよ…………!