禁域―秘密の愛―【完】
「愛ちゃん……本当は、愛ちゃんも何かあったんじゃない?」
私が、思わずそう言うと………愛ちゃんは驚いたように私を見た。
「………瞳も表情読むのが上手くなったね」
そして、そうゆっくりと言った………。
「………ずっと、好きだって言われて嫌だって思ってたヤツが急にいなくなって、なんだか寂しくて………。それで、やっと気付いたのよ………。自分の気持ちに」
「愛ちゃん、それって………」
「…………翔季のことよ」
やっぱり………日暮 翔季君だ。
愛ちゃんの一つ下の幼なじみ………。
高校生の頃から、翔季君はずっと愛ちゃんにアピールしていた。
けれど、愛ちゃんはずっとそれを断って…………年上の男性とばかり付き合っていた。
あの頃の二人は、一見すると翔季君が愛ちゃんに一方的なアタックをしているようだった。
けれどなんだかんだで、愛ちゃんは彼のお見舞いに行ったり、嫌いって言いながらもどこか、翔季君のことは嫌ではなさそうだった。
そして、何より一緒にいるとお互いが自然体でいた気がしていた。
だから………私は、この二人は最終的には一緒になるんだろうと思ってた。