禁域―秘密の愛―【完】
そして、私はアパートを出た。待ち合わせ場所は私の最寄りの駅前になっている。
しばらくして、駅が見えると……見覚えのある姿があった。
「……綾瀬さん!」
明るい屈託のない笑顔で私を………園屋さんは見て手を降っていた。
「っ、園屋さん」
「久しぶり、綾瀬さん」
彼は、所々に、灰色のデザインが施されている二枚の襟ボタンダウンの五部袖シャツを着ていて、カーキ色のズボンを履いている。
なんていうか………相変わらず、爽やかな嫌味無しのイケメンだ。
「綾瀬さん、今日は来てくれて本当にありがとう。俺………本気で嬉しかった。あんなに酷い事をしたからもう二度と会ってもらえないかと思ってた」
「いや………その、それはもういいですから………」
ああ、ダメだ…………私。
園屋さんというより、デートが数年ぶりすぎて…………どうしても緊張してしまう。