禁域―秘密の愛―【完】
「そんなに、眉間に皺を寄せなくていいから。何も気にしなくていい。普通に乗ってよ」
「えっ…………」
「さっきから緊張し過ぎだし、車のことも気にしすぎ。………別に、傷の一つや二つ、つけたって君なら構わないよ」
「園屋さん………」
この人………こんなに、柔らかな笑顔をする人だった……?
私は思わず目を見開いて、彼を見た。
「あれ?………俺に見惚れた?」
「な、何言ってるんですか!そんな訳ないですよ!」
「ちっ、残念」
本当に………この人は、イチイチからかって。
「まぁ、とりあえず。今日はドライブしよう。綾瀬さんのことを色々知るためにね。俺のことも知ってくれたら嬉しい」
「は、はい」
「よしっ。じゃあ行こう!」
その園屋さんの声を合図に車は走り出した。
ていうか、完全に園屋さんのペースだ…………。