禁域―秘密の愛―【完】


植物園の後は、園屋さんが近くにある美味しいカフェレストランに連れて行ってくれた。

またもや、イタリア料理がコンセプトのお店とあって"この前の合コンと同じだ"と、園屋さんは笑ってた。


確かに同じだけど………だけど。


「…………今は、違います」

不意にそう呟いた時ーーーー、私は驚いた。

「えっ?」

園屋さんも目を丸くして私を見る。


ああ、何て言えばいいの………!?


今は違う………それは、確かにそうだ。
合コンの時は、目の前の園屋さんに嫌悪感しかなかったけど…………今は




今はーーーー




「…………ね、綾瀬さん」

園屋さんが………戸惑う私の両手の平を
握りしめてきた。

突然の事で、私はまた驚いたけれど



「………また、二人で会ってくれる?」



その手を振り払う以前に、園屋さんから感じた体温が心地よくて。



そして、何より………




急速に園屋さんに惹かれて行く自分に気付いて。



私は、静かに頷いた。






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