禁域―秘密の愛―【完】


ーーーーそして、その当日。

様々な不安を胸に抱えながら、私は優斗と待ち合わせのレストランへと向かった。

今回は、少し都心の外れにある地中海料理店で、優斗曰く、"隠れた名店"だそうだ。味がとてつもなく良いらしい。

けれど優斗が連れて行ってくれるお店は全部、美味しい。外れがないというか………舌が、こえてるんだ、きっと。色んな良いものを食べているから。

お店は、凄く大人っぽい雰囲気だった。全体的に、ホワイトの内装だけど、ブルーの照明でお店がライトアップされてるせいだろう。

そして、なんといっても………

「海が綺麗………」

近くに海があり、そこもライトアップされていた。その先には、綺麗な都心の夜景が広がっていた。

「いらっしゃいませ、園屋様」

「あ、田中君。久しぶりだね。今日はよろしくね」

「はい、こちらこそ。精一杯のおもてなしをさせていただきます」

「うん、頼むよ。と言っても、今日は身内だけの会だから。そんなに堅苦しく接客しなくてもいいけどね」

「身内?」

店員さんはその言葉に反応し、隣の私を見た。

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