禁域―秘密の愛―【完】

「…………っ!」


昔と変わらない巧の優しい笑顔と私の名穏やかな私の名前を呼ぶ声に………胸は高鳴った。


狡いよ……………巧。


忘れろ、って言ったのは…………巧の方なのに。それに、巧も私の事を忘れているはずなのに。そんな笑顔を見せて私の名前を呼ぶなんて



ーーーー狡いよ……………。



「っ、八年も経ったら私も少しくらい、成長するよ………」

「…………そうだな。確かにお前の言う通りだよ………」

巧はどこか寂しげに微笑んで…………私を見つめる。

そんな顔…………しないで。

どうしたら良いのか分からなくなるよ…………。

「………とりあえず、上がって。………お願い」

私はそう言うと………巧を中へと誘った。巧もそれに何も言わずについてくる。

とりあえずリビングへと巧を迎えた。

「優斗は………20時過ぎに帰ってくるから。だからそれまでシャワーを浴びて、身体をあたためて。もし、優斗が帰ってきたら事情は私が説明するから大丈夫」

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