禁域―秘密の愛―【完】
「あ、う、うん………」
翔季君がなぜ大阪にいるのか知っているので、返事に困った。
翔季君に聞いたらいけないことをもしかしたら聞いたのかもしれない………。
「あ〜、あれですね。その様子じゃ俺が大阪に行った理由、知ってるんですね?瞳さん、分かりやすいなぁ」
「え、えっと………なんか、ごめんね」
「何言ってるんですか。俺は気にしてませんよ。まぁ、確かに病んでた時期もありましたけど………それなりに、今は楽しくやってるんです。リハビリも大学受験の為の勉強も」
翔季君は笑顔でそう言った。本当に前向きになっているーーーー、そんな表情だった。
そんな表情を見たからか私は安心した。
「そっかぁ………。そういえば、翔季君、また一段と明るくなった気がする」
「おっ、マジですか?瞳さんみたいな綺麗な方に言われると嬉しいですね!瞳さんこそ、また一段とお綺麗になりましたよ?」
「またまた冗談。………それより、今日はどうして東京にいるの?」
「ああ、一時帰省ってやつですよ。その理由はですね………」
「翔季!」
その時、後ろから彼を呼び止める声がした。