禁域―秘密の愛―【完】


「………まぁ、普通ならあたしはきっと
、そんな危険な恋はやめてしまえって言う。だって、今付き合ってる人の親戚の婚約者だよ?」

「っ………」

愛ちゃんのその言葉が私の胸に痛く響いた。

「けれど………、相手が桐谷君ときたら………何も言えないわ。あたしはよく知ってるもの………。瞳と桐谷君がどんなに愛し合ってて………そして、お互いに苦しんで別れていったか………何年、桐谷君や………特に、瞳を見守ってきたと思ってるの?」

「っ、愛ちゃん………」

「あ〜………、当時は俺ら下級生の間でもかなりお二人の事は噂になってましたね。何せ、全校女子憧れの桐谷先輩が急にアメリカに旅立ってあんなにも大切にしていた瞳さんとも別れてたんだから。色んなデマが飛び回りましたけど………まさかそんな事情があったとは………。でもその時俺は、何を他から聞いても納得できなかったです。瞳さんと桐谷先輩、かなり仲良かったですし、お似合いでしたから。愛に聞いても口割らないし」

「あんたね、当たり前でしょ?誰が親友の不幸を易々と話すもんですか?」

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