禁域―秘密の愛―【完】
ニッコリと微笑んで優斗はそう言った。どうやら、私が優斗のご両親と会うことを気に病んでいると思っているようだった。
「………ありがとう、優斗。でも、大丈夫」
私はそう言うことしかできない。本当のことなんて言えるはずもなくて………複雑な気持ちのまま、私は優斗とホテルの中へと歩みを進めた。
ーーーーホテルの担当者に案内され、私達は会場へと到着した。
「………おかしいな。こんなに広い会場なのか?」
中へ入ると、何十人も入れそうな空間が広がっており中心に席が並べられていた。それも十人くらいの。
確かに………私を入れて四人という極めて少人数な会食会にしては、この場所は広すぎるし、席数も合ってない。
「………本当に、この部屋で合っていますか?」
優斗が訝しげに、担当者に尋ねる。
「はい。園屋様は確かに、エレガントルームをと私共におっしゃられまして席数もご希望通りに整えさせていただきましたが………もう一度、確認いたしましょうか?」