禁域―秘密の愛―【完】
「………信用ならないわね」
「……え」
そしてーーー、優斗のお母様が私につきつけたのは、冷たい一言だった。
「それはつまり、合コンでしょう?優斗、合コンなんてただその時で楽しみたい人達の集まりじゃないの?そんな所で知り合った方を生涯のパートナーにしたいだなんて………。この方だって、大人しい顔をして何を考えてるか分かったものじゃないわ」
「ッ、母さん、何を言ってーーーー」
「優斗は黙りなさい。そして、失礼だが綾瀬さん。少し君の事を調べさせてもらったよ。君のご実家はごく一般的なサラリーマン家庭だね。そんな君が、次期園屋物産の社長になる優斗の妻としてきちんと振る舞えるか私は大いに疑問だ。育ちも今与えられている立場も違う君が…………。」
「なっ………」
私はーーーー、言葉を失う他無かった。
また…………だ。
巧の時と同じだ。ちょっと育ちや立場が違うからというだけで、どうしてこの人達は私が巧や優斗の為に何も出来ないのだと決めつけるんだろう。
一体どうしてこの人達は…………人の事を自分たちの物差しでしか測れないのだろう?
どうして…………真っ正面から、その人の本質を見ようとしないのだろう………?