禁域―秘密の愛―【完】
「っ…………」
ズルイよ…………巧。
何で、今そう言うことを言うの?
冷静に優斗の彼女として振る舞わないといけないって分かってるのに………私のことを相変わらずちゃんと見てくれている巧の言葉が……こんなにも心に響いて、泣きそうになる。
………今すぐ、巧の元に行きたくなる。
「巧君…………?」
「巧…………?」
唖然とする優斗と朝香さん、そして園屋家の一族をよそに巧は私の元へと近付く。
そしてーーーー
「………体調が悪いんじゃないのか?顔色が良くない」
そう静かに言って、私の頬をその手で優しく包み込んだ。
「えっ………」
「園屋さん。ご招待頂いたにも関わらず、大変申し訳無いのですが、俺は合コンよりも、あからさまに特定の人物一人を粗を探すように攻撃する今この時の方がよっぽど不愉快なので、こいつと失礼させて頂きます」
そして、一気に私の手を引っ張ったーーーー。
「たっ…………」
巧ーーーー!?
「ちょっと………巧!?瞳さん!」
「っ、おい……!二人とも……!」
そんな優斗と朝香さんの声は………重い扉の向こうに閉ざされた。