禁域―秘密の愛―【完】


「私、水越不動産代表の水越 瑛と申します。本日はお越し頂き誠に有難うございます。宜しくお願い致します」

「桐谷 巧です。こちらこそ今日はお世話になります。隣は……友人の綾瀬 瞳です」

「綾瀬です、宜しくお願いします」

私がいささか緊張しながらそう言った。かれんちゃんは、水越さんに巧がここに事情があり女性とマンションを探しに来るとしか言っていないらしく一応、本当のことを悟られないように、巧は友人と私を紹介した。

けれど、水越さんは柔らかな笑顔を浮かべ

「そんなに緊張しなくても大丈夫ですよ。事情は、具体的には聞いていないですが、姪の口ぶりからして大体の想像はついています。私達はここで得た情報は外部には決して漏らしません。なのでご安心して下さい」

そう言った。私はそれを聞いた途端柔らかな口調のせいもあるのか一瞬にして警戒心が薄れていくのを感じた。




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