禁域―秘密の愛―【完】

「意味………?」

飛鳥さんの言っている"意味"には………何か凄く嫌な事が含まれている気がする。
無意識に………私の声は震えだした。

「………その様子じゃ分かっているみたいね。なら、ハッキリ言わせてもらう。下手したら、 命の保証さえないの。もちろん何人か巧に護衛はつくと思うわ。それでも………分からない。それくらい、その会社は桐谷商事を受け入れない。恨んでるって事。………正確には、桐谷 光をね。でも、巧はどんなに足掻こうとその人の息子………だから………」

………もう、嫌。 耐えられない。

私はそこまで話を聞いた後、飛鳥さんの両手を掴んだ。

「っ、どうして!?飛鳥さん!!どうしてーーー、あなたは巧の事好きなのでしょ!そして………私よりもずっと傍にいたはずなのに………どうして、巧がそこに行くのを止めてくれなかったの………!!」

「っ、………私だって、止められるものなら止めてたわよっ!けれど、これは………私にさえ内密に桐谷 光、安藤 啓史………そして、 優斗君が巧との間で決めていた事だったんだから………出発も、一ヶ月後だって私は聞いてたわよ………」

「………え?」

優斗の名前が出てきた途端、私は頭が真っ白になった。


優斗が…………巧にそんな、危険な所に行く事を勧めたの?

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