禁域―秘密の愛―【完】
私は、極上のキスを受けながら思っていた。
あぁ、やっぱり巧がいい。私には巧しかいないと…………。
「怖かった…………巧。 優斗達に見つかった時、もう会えないかと思って………怖かったよ…………」
私は巧の腕に抱かれながら今までの不安を吐露する。
「悪かった。 瞳…………。 瞳がこのアパートの前で倒れた時、俺はすぐ様、瞳を起こそうとしたよ。 だけど、園屋家の、恐らく優斗さんのお付き役だな。 そいつらが突然現れて力づくで俺を抑えてきた。そして、いつの間にか優斗さんと啓史兄さんは瞳と一緒にいなくなっていた………。 それから、お前と勿論連絡をつけようとした。けれど、盗まれたんだ。 お前の連絡先が入ってるプライベートのスマホが。 今もどこにあるかわからない。でも、それはもういい。またこうして、瞳に会う事ができた。今の俺にはそれが何よりの救いだよ…………」
「巧っ…………私には、巧だけだよ。 巧しかいないよ。だからもう離れて行かないで…………どこにも行かないで…………」
うわ言のように、私は巧にそう言った。巧にどこにも行って欲しくない。 ずっと傍にいて欲しい。これが私の純粋な気持ちだった。