禁域―秘密の愛―【完】
「あっ………」
私は、そんな桐谷君の姿を見て、思わず顔をそむけずにはいられなかった。
だって………、直視出来ないほど桐谷君がカッコいいから。
グレーの六部丈のジャケットを羽織り、その中は白のカットソー。
胸元に金色のリングのネックレスをしていて、黒のパンツを履いている。
桐谷君の容姿の良さを充分、そのコーディネートは引き出していた。
ああ、イケメン度が最高潮に達しているよ………。
「綾瀬、どうした?」
「い、いや、その………っ、ひゃっ!」
その瞬間、いきなり頬がひんやりとした。
な、何っ………!?
「き、桐谷君っ?」
思わず顔をあげると、桐谷君は片手にペットボトルのお茶を持っていた。
それを私の頬につけたみたいだ。
「ははっ、反応面白いな?」
そう言って、イタズラっぽく笑う桐谷君。
もう………、反則だよ。
その笑顔だけで何もかも許してしまう。
「やるよ。今日、意外に暑かったからさ。綾瀬、歩きだから喉渇くだろうと思って。早く着き過ぎたから、自販機行ってきた」