禁域―秘密の愛―【完】


「あっ………」

私は、そんな桐谷君の姿を見て、思わず顔をそむけずにはいられなかった。

だって………、直視出来ないほど桐谷君がカッコいいから。

グレーの六部丈のジャケットを羽織り、その中は白のカットソー。

胸元に金色のリングのネックレスをしていて、黒のパンツを履いている。

桐谷君の容姿の良さを充分、そのコーディネートは引き出していた。

ああ、イケメン度が最高潮に達しているよ………。

「綾瀬、どうした?」

「い、いや、その………っ、ひゃっ!」

その瞬間、いきなり頬がひんやりとした。

な、何っ………!?

「き、桐谷君っ?」

思わず顔をあげると、桐谷君は片手にペットボトルのお茶を持っていた。

それを私の頬につけたみたいだ。

「ははっ、反応面白いな?」

そう言って、イタズラっぽく笑う桐谷君。


もう………、反則だよ。

その笑顔だけで何もかも許してしまう。

「やるよ。今日、意外に暑かったからさ。綾瀬、歩きだから喉渇くだろうと思って。早く着き過ぎたから、自販機行ってきた」











< 58 / 714 >

この作品をシェア

pagetop