禁域―秘密の愛―【完】
「俺は絶対にアテラ社との交渉を成功させる」
「巧………」
巧は………本気だ。 優斗達が、仕掛けた罠だと分かっていて敢えて飛び込もうとしている。
「分かってる。優斗さんが簡単に瞳を手離す筈がないということは。 例え、何か条件を出してきたとしても簡単に達成は出来ないだろうという事も全部予想はついてる」
「桐谷君、それなら、どうして………」
「"条件"だからだ」
「え………?」
「それを達成すれば問題ないということだ。"条件"を出した優斗さん達も認めざる終えない。………だから例え、どんな困難が待ちかまえていても俺は3年の間にアテラ社との交渉を成功させる。そして、瞳を取り戻す」
「巧………でも」
巧が本気なのは、よく分かった。けれど、もしもその間に巧の身に何かあったら………
「………瞳」
「巧………、私、巧の身にもしも何かあったらって…………」
「ーーーー瞳」
もう一度、巧は私の名前を呼ぶと………そっと私の手を握り締めた。