禁域―秘密の愛―【完】
そして私は、同時に確かに見た。
どこか影のある桐谷君の表情を………。
どうしよう………、聞いていいのかな?
私が迷っていると、映画の上映時間が来ていたらしくスクリーンに映像がうつしだされていた。
「ごめん。なんか………暗い話になるから、この話は止めよう」
「う、うん………」
桐谷君………。笑ってるけど、やっぱりどこかいつもと違う。
私は、これ以上聞くのはいけないと思った。
今はそんな時じゃない。楽しまないといけない時間だとわかっているから。
時が来れば、私にちゃんと話してくれる。桐谷君はそんな人だ。その時まで待とう。
私はそう思い、映画を観始めた。
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肝心の映画はというと。
「ふっ………。うっうっ………」
「綾瀬………。まだ泣き止まないのか?」
私が想像した以上に、感動する物語だった。
「だ、だって………、最後のお別れのシーンが本当に悲しくて……っ」