禁域―秘密の愛―【完】
私達は近場にあった、少しだけ値段がはるファミリーレストランで食事をすることにした。
席に着いた後、私は桐谷君に一言言って、お手洗いに向かった。
いつまでも私服の桐谷君と一緒じゃ心臓が持たない………。
そして、一通り落ち着いた所で席に戻った………時。
「ねえねえ、1人?」
「本当にカッコいいよ、君!モデルとかじゃないの? 高校生なんて信じられない!大人っぽい!」
私は、その光景を見てア然とした。桐谷君が、大学生っぽい年上のお姉さん達に話しかけられている。
あんなに綺麗な年上の人達に声をかけられてるなんて。
やっぱり桐谷君ってモテるな………。
なんだか今思えば、映画館にいた時から視線が痛かったし………。
あれは、桐谷君に向けられた眼差しなんだ。
「はぁ………」
私は、席に戻ったらいいのかどうか分からず、その場に立ち往生していた。
桐谷君の気持ちは分かってはいるけど、ああいうのを見るとやっぱり自信を無くしてしまう。